さて、悪夢のような想定外の幕開けとなった忘年会の続編です

こういった系統のしゃぶしゃぶ店では
鍋を二分割して、異なるだし汁で楽しめるんですね

全部で3つの鍋があったので
どうせならそれぞれ別の種類を、と
豆乳や、柚子塩などオーダーしました

野菜はセルフサービスとなっているので
松川先生に「気の利く女」っぷりを見せたくて
「野菜取ってきますね!!」
とダッシュしました

しかし、本来はこういう気の利く女とは真逆
昭和の親父並みに座ったら動かない人なのですごい苦痛でした
しかも、しゃぶしゃぶエアプだから何取ればいいかわからんし
まあ白菜とか適当に入れときゃええがね、とガチで適当に持っていきました

のび太テーブルの面子は、下がりまくるテンションを上げるため
とにかく、会話と肉を絶やさずに過ごしました
そこで、今まで一言も発しなかったのび太がボソッと言いました

「あの、ちょっと聞いてもいいですか?」

皆の動きが止まる

「えっとですね、事務の神田さん…あの人との距離感について悩んでるんです」

神田さんとは、この病院でも古参のベテラン事務員さんで
多忙のためこの日は不参加
テキパキ仕事のできる人ゆえに、何するのもモタつくのび太を物凄く嫌っています
さすがの鈍感なのび太も、彼女の態度から察していたようです

「このままでいいのか…それとも、もっと打ち解けた方がいいのか…
どうしたらいいですか?」

しーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん


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はい、やっちまったな!
せっかく頑張って盛り上げた空気が一瞬で凍り付いたじゃないか
知らねえよ、うちらに聞くなよ、ドラえもんにでも相談しろよ

「あの、そういうのは私たちに聞かれましても…
ご本人じゃないとわからないですし…」
「そうですね…じゃあ、今まで通りに接しますね」

なぜか勝手に自己完結してるし、なんなんだこの人は

もうこんな空気嫌だよおおおと
隣のテーブルに、一時避難しました
ドラクエ10仲間の鈴木さんと防衛軍の話などで盛り上がる
松川先生は、他の医師の方々と話しててあまり食事には手を付けていない感じでした

「ねえ~、暇な時リハビリ室に来てよおおおお!」
突然、酔った吉村のおっさんに奇襲を喰らった
「」

どうやら、時間帯によって整形外科のリハビリはかなり空いていて
キャンセルがあると無人になり寂しいとのこと

「なんで行かないとダメなんですかねぇ(正論)」
「そうだよ(便乗)」

暇ならそっちが来れば?と言ったら本当に来そうで怖いのでやめた

そんなやり取りを見つめる笑顔の松川先生
この人の存在だけが救いですよ
いなかったらただのカオスな集会だよ!

なんだかんだで時間が過ぎ
食後のデザートにワッフル&ソフトクリーム
ドリンクにこれまた激甘な抹茶ラテを飲んでたら
一応糖尿病専門医らしいのび太は閉口していたけど
そんなの関係ねえ

俺の血糖値は俺が決めるんだ(至言)

店出る前に、お手洗いに寄って
帰りがけに松川先生を見送ろうとしたら…

誰もいないんかーーーーーーーい

みんな帰るの早すぎ問題
結局ほとんど話せず終わってしまった
でもいいんだ、業務を離れた、「素」の松川先生を見られたから

そしてその夜
私はかつてないみぞおち付近の痛みに襲われました
未消化の肉が、十二指腸あたりに詰まったのです
若いころはこんなことなかったけど
最近肉食べると詰まりやすくて…

初老になったら肉はよく噛んで食べましょう(戒め)




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